三年目のロザート・フリッツァンテはサンジョヴェーゼに力点を置き、ヴェルメンティーノの爽快さ、シラーの力強さを加えた、凡そロゼとは思えない濃厚な紫かかったグレープ色豊かな色彩が印象的。定温マセレーションの後プラスチック桶で天然酵母による発酵。発泡にはモストの一部を予め冷凍しておき、アルコール発酵の後にボトリングの際に加える方法を採っている。
飲み易さ抜群のエキスはブドウジュースその物かと思う程の飲み易さ。酸味が浮き出る訳でも強烈な果実による濃厚さと過度な甘みは無く、ブドウ自体のジューシーさを究極的にまで追い求めたという仕上がりにアンドレアの特異なセンスを感じる。
Fattoria Kappa(ファットリアカッパ) は、トスカーナ州リヴォルノの内陸に位置するカステッリーナマリッティマを拠点とする、小さな生産者。オーナーでもあるアンドレア・ディマイオ氏の指揮の下、畑は基本的に有機栽培を実践し、ワイン造りについてはビオディナミを取り入れるなどし、独自のワイン感に基づき個性的なワインを生産している。複数の葡萄を使いながら、その緻密なまでに高い完成度を誇るワインは近年評価を高めている。